低解約返戻金型定期保険は、保険期間が長く解約返戻金を一定期間少なくすることで、保険料を抑えた定期保険です。
定期保険という名がついていますが、定期保険と低解約返戻金型終身保険が合わさったような保険です。定期保険と終身保険が合わさったと聞くと「?」となるかもしれませんが、低解約返戻型終身保険と比較することで理解しやすくなります。
低解約返戻金型終身保険に近い性質をもつ低解約返戻金型定期保険
低解約返戻金型定期保険は保険期間が98歳や100歳までと長く、日本人の平均寿命からするとほぼ終身保険ともいえる保障を受けられる上、保険料の払込満了を迎えると解約返戻金の返戻率が100%を超えるという特徴を持っています。
保険期間が長い
低解約返戻金型定期保険の保険期間は、日本人の平均寿命である男性80.98歳、女性87.14歳(2016年)よりも長い98歳や100歳に設定されています。
ほとんどの方にとって、実質終身保険と言っても差支えのない期間を保障することができます。
解約返戻金の返戻率が100%を超える
低解約返戻型定期保険は、定期保険でありながら払込期間を過ぎると100%を超える高い返戻率があります。ただし、満期保険金がないため満期の前に解約返戻金はピークを迎え、満期には解約返戻金がゼロになりますので、もし解約を考えるのであればタイミングがとても重要になります。
もちろん、満期を迎えるまで死亡保障は有効ですので、死亡保険金を受け取るまでという考え方も間違いではありませんが、ご自身の年齢と返戻金のピークとの間でのジレンマは起こりそうですね。
低解約返戻金型定期保険の保険料は終身保険に近い
実質終身保険に近い保障であるため、保険料は通常の定期保険と違い終身保険に近い設定となっています。
終身保険は105歳(女性は108歳)までのリスクを想定して設計されている保険であることからもわかるようにリスク想定年齢が近しいことから保険料も近くなっています。
保険料が近いと言っても、低解約返戻型定期保険は、あくまで定期保険ですので一生涯の保障というわけではなく、満期保険金もないため、低解約返戻型終身保険よりも安い保険料設定となっています。
保険料が安い分、低解約返戻型定期保険の解約金返戻率がピーク時では、同じ時期の低解約返戻型終身保険の解約金返戻率よりも高いことがあります。
低解約返戻金型定期保険がもつ定期保険の要素
ここまでで既にご承知だと思いますが、低解約返戻金型定期保険には満期があり満期を迎えると保障も解約返戻金も満期保険金もありません。
保険料が多少安いとはいえ、低解約返戻型終身保険に迫る金額となりますので、加入してほったらかしとはせずに計画的に目的をもって加入することをおすすめします。
低解約返戻金型定期保険早わかり
- 低解約返戻金型定期保険は低解約返戻金型終身保険に近い保険
⇒保険期間が長く、日本人の平均寿命と比べると実質終身保険となりうる
⇒解約返戻金の返戻率は100%を超える
⇒保険料は低解約返戻金型終身保険より多少安いくらい - 低解約返戻金型定期保険には満期がある
⇒満期時には解約返戻金はゼロになる
⇒満期保険金はない
低解約返戻金型定期保険は、終身保険に近い性質をもった保険でありながら、保険料も安く貯蓄性のあることもわかりましたが、早めの解約は低い返戻率となり、場合によっては掛け捨てとなってしまう恐れもありますので、しっかりとした計画と目的をもって加入する必要があります。