終身保険とは、保険期間に満了日がなく一生涯の保障(死亡や高度障害状態となった際に保険金を受け取ることができる)を得られる保険です。
解約返戻金も払込期間を過ぎると返戻率が100%を超えるため、貯蓄性のある保険とも言えます。そのため、解約返戻金で老後の生活を豊かにと考えたり、自身の死亡後、遺族に迷惑をかけないように葬式代くらいはと考えて加入する方が多いようです。
終身保険の保障は一生涯
終身保険は、定期保険や養老保険と違い生きている限り保障される保険です。つまり生きている限りその間が保険期間となり、死亡すると遺族が保険金を受け取ることができることから遺族保障にとても優れた保険と言えます。
亡くなったのち、葬儀代やお墓があるのかないのかなど規模や供養の仕方によって変わりますが、葬儀代のみで100万~250万円、新しくお墓をとなるとさらに200万円と費用が掛かりますので、残された遺族にとっても終身保険は心強い保険と言えます。
保険料の支払い方法は有期払い・終身払い・一時払いと様々
終身保険の支払い方法にはいくつかの方法があり、それぞれ大きな特徴があります。
月々の負担が大きい有期払い
保険料の払い込みを期間を決めて行うもっともスタンダードなタイプと言えます。払込期間も60歳や65歳のように年齢で決めたり、10年や15年と期間で決める場合があります。払込期間が短いほど月々の負担は大きくなりますが、累積保険料では安くなることがほとんどです。
安く思える終身払いのワナ
月々の保険料を抑えることができる終身払いですが、終身払いとは生きている限り払い続けなればいけません。
下記の例でも示していますが、終身払いにすると長生きすればするほど累積保険料は高くなっていき80歳ごろには死亡保障額に達する恐れがあります。また、解約返戻金も累積保険料を超えることはありませんので、長生きするほど生活を圧迫する恐れがあります。
保険料が安くなる一時払い
保険料を加入時に一括して払い込むタイプです。一括で払い込むことによって保険料は安く抑えられ、解約返戻金返戻率も払込後10年程度で100%を超えるため、死亡保障や貯蓄というよりも投資性の高い支払方法であると言えます。
もちろん、10年未満で解約した場合は元本割れとなりますので、保険料を支払ってもなお十分に生活に余力のある場合での選択をおすすめします。
終身保険の解約返戻金は支払った保険料より大きくなる
終身保険は終身払いである場合を除き、解約返戻金の返戻率が100%を超えます。終身保険は105歳で満期に到達する計算で設計されており、105歳に到達する頃に死亡保障額と解約返戻金が同等となります。
終身保険早わかり
- 終身保険は亡くなるまで保障される
- 終身保険の解約返戻金は支払った保険料よりも大きくなる
⇒解約返戻金の返戻率が100%を超えるのは保険料の払い込みが済んでから
⇒終身払いだと返戻率が100%を超えることはない - 終身保険は保障と貯蓄を兼ね備えた保険
- 終身保険の保険料の支払い方は様々
⇒払込期間が短いほど保険料は割安となる
終身保険は、保障・貯蓄・投資といった様々な用途で活用される保険ですが、保険料は安いとは言えません。どんな目的で加入するにしても目の前の生活に負担がかからないように、加入後何十年と支払い続けることができるかどうか、あなたにとって必要な額はどれくらいかを十分に考慮して決めましょう。