終身年金は、生存している限り年金を受け取ることができる個人年金保険です。
生存している限り受け取ることができる国民年金や厚生年金といった公的年金も終身年金ですので、その保険版と考えればイメージしやすいかもしれません。
終身年金から派生したタイプ
終身年金は、長生きリスクをとらえた個人年金保険ですが、長生きすることでさらに増えるリスクや終身保険の欠点を補うために派生したタイプがあります。
より長生きに備える逓増型終身年金
終身年金は、生存している限り受け取ることができるため、生涯の生活費をカバーすることができますが、年齢を重ねるごとに医療費など生活費+αで必要となるものが増える恐れがあります。逓増型終身年金は、徐々に受け取れる年金額が増えていくため、年齢を重ねるごとに増える出費の手助けとなります。
終身年金のデメリットを抑えた保証期間付終身年金
終身年金の一番のメリットは、生存している限り年金を受け取り続けることができることですが、一番のデメリットにもなります。理由は、年金受け取り一年目だったとしても死亡してしまうと年金の受け取りが終了してしまうためです。
そこで、生死に関係なく受け取れる期間を設けることで年金受け取り一年目だったとしても死亡してしまったら一切の年金を受け取れなくなってしまう終身年金のデメリットを抑えた保証期間付終身年金が生まれました。
終身年金の保険料は割高
保険会社からみると被保険者が生存している限り年金を支払うがあるため、保険料も割高になっています。
以下は、確定年金と保証期間付終身保険との比較です。同じ年金額設定での保険料は3倍近い開きがあります。もちろん終身保険であれば、生存している限り年金受け取りができるわけですが、支払う保険料のもとをとろうと考えるとおよそ27年必要になります。
終身年金早わかり
- 終身年金は長生きリスクに備えることができる
⇒さらに医療費のようなプラスαに備えることができる逓増型終身年金もある - 終身年金は長生きするほど得をする
⇒裏を返せば終身年金は賭けのようなもの
⇒最低保証のように保証期間がついた保証期間付終身年金もある - 終身年金のもとをとるには平均寿命以上の長生きが必要
長生きリスクに備えることができる保険と言われますが、保険料が非常に高く万が一に蓄えておくというよりは賭けの要素が大きい保険です。国民年金や厚生年金など公的年金もありますので、高い保険料を終身年金に支払うよりも確実な確定年金や貯蓄に回した方が無難と言えるでしょう。